言いたいことは完結に。

Compactly Completed Comics

作者こそ女王様。さぁ偽りの女王よ その玉座から降りて お仕置きを受けなさい!

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遠山 えま(とおやま えま)
わたしに××しなさい!(わたしに しなさい! または わたしにバツバツしなさい!)
第16巻評価:★★★☆(7点)
  総合評価:★★★(6点)
 

時雨とたくさん…キスしたい…。
やっと思いが通じあった時雨と雪菜。でも初めての「ラブ」は一筋縄にはいかない! 一方、マミに本気告白した氷雨はその結果に自暴自棄に…。北見家の食事会に招かれた雪菜は氷雨の罠にハマり…⁉ 大ピンチの16巻!!

簡潔完結感想文

  • 氷雨のこんがらがった心をほぐすために雪菜は彼らの気持ちをトレースする。
  • 北見家の食事会 with 雪菜。同じことしか喋らない院長先生。またも反論される。
  • 雪菜の覆面が取られる。覆面の下の乙女は好きな人に嫌われる心配でいっぱい。


革命勃発。身分の上下は反転し、女王様が奴隷になってしまう16巻。

冒頭はマミに何度、好意を伝えても受け入れられない氷雨から。
マミに対して一方的で、自分以外の男を貶めることで相対的に自分の価値を上げようとした氷雨だが、マミはそんな氷雨の在り方を拒むのだった…。

すがるように抱きつく雪菜にはもう時雨という彼女の心を占める存在がいた。
時雨とは距離が近いだけにその胸の痛みは倍加していく。

氷雨にとっては雪菜は異性というより姉であり母なんでしょうかね。
実母とは幼い頃に別れ、母を失って父が再婚して時雨が現れ、自分の居場所はなくなった。
だからこそ追ってしまう母の幻影なのに、そのイメージを重ねた雪菜は時雨の想い人で…。

現実世界が上手くいかないほど悪だくみに燃えるのが氷雨で、筆がのるのがドルチェ先生。
失恋で悪事方面だけは頭が冴えわたっている氷雨は、脇役の一人からラスボスに昇格でしょうか?


時雨が父に雪菜の存在を明かしたことで雪菜も招待された北見家の食事会。
ママのお洋服を借りて食事会に向かう雪菜。
服のサイズは合わないと思うけど…。特にウエストとかねぇ…。
コルセットのような部分で調節してるのかな?


体型といえば北見のご両親の首が長すぎて怖い。特に父。
顔から肩に向かって首が細くなっていってるようで
危ない意味ではなく、この人の服を脱がしてみたい。
いい年したおっさんが少年体形で、さらに顔だけ浮いてるみたいな感じになりそう。

そしてこの北見父、初登場の時と同じく兄弟を比較し論じて、また雪菜に反論されている。
「心がない」「不感症」の雪菜に間違いを指摘されるなんて、この院長先生は本当の人でなしですね。

時雨にとって家でも仮面を脱ぐ時が来るのかな、それが時雨の成長かなと思った時もありましたが、あまりその問題にはページが割かれませんでしたね。
北見父は息子と違って本当の小物で終わっちゃいましたし。
これを機に時雨母から離婚を切り出されたら面白いのに。
時雨、慰謝料がっぽりだからもう好きなことして生きていいのよ、今までありがとう、と笑顔で言いそうな雰囲気があります。


ラブや恋愛問題だけではなく、時雨たち兄弟のことを案じ始める雪菜。
どうやら未だに現実問題を小説に落とし込まないと考えられない雪菜=ユピナ。
方法としては各人の思考をトレースして解決策を模索してるだけなんだけど、雪菜の問題はそれを公開して出版して印税を得ているところだろう。
現実のモデルに了解なしに公にして人気を得る。肖像権問題で裁判を起こされかねない。
そもそも小説家としてのモラルやマナーがないし、才能もないけれど、まぁそれは別問題で…。

ただ、今回、別問題にならなかったのは肖像権問題。
『前巻』の不用意な発言を手掛かりにされて氷雨に雪菜=ユピナを見抜かれてしまった。
そしてユピナの小説構造の歪さが氷雨によって指摘される。

が、ことここに及んで「ざいあくかん…?」と意外な顔をする雪菜にはやっぱり心がないみたいだ。
本当にある程度、精神があちらの世界に行ってしまわれている人と思って読んだ方がいいのかしら。
それでいて時雨の名を出されると時雨に嫌われたくないとようやく事態の大きさを実感する。
氷雨よりももっと現実世界で生きづらそうな人を発見しましたね。
彼氏と晶に見守られて、頑張って生きて下さい…。


そして雪菜は氷雨の傀儡となるところで今巻は終了。
『1巻』以来の自分の命運が握られた「デスノート」的な展開が始まりましたね。
この思考合戦、私好きなんです。
このところ心や頭の弱さばかり目立つ雪菜の奮戦を期待したいと思います。


漫画としては雪菜の覆面作家の覆面がはぎとられる順番がミソですよね。
少女漫画としては時雨との両想いをハッピーエンドに持っていくのが常道だと思うが、先に雪菜と時雨の気持ちを通わせているからこそ、彼の気持ちを考慮しないユピナとしての無礼さが一層際立っている。
本当に作者は雪菜を苦しめる事にかけては超一流の女王様だと思う。
よくぞこんなに順序だてて雪菜の心を痛めつけられるものだと感心する。それも一つの愛の形です。


恒例の「雪菜危機一髪」の描写は、氷雨のターン。
雪菜の胸に顔をうずめながら雪菜の腿を氷雨が両足で挟んだり、時雨と雪菜と三人で並んでいる時に雪菜にちょっかいを出すプレイを始める。
特に後者は彼氏の前でxxという、シチュエーションがエロいですよね。
もしかしたら読者のエロデータベースの中で似たような題材をダブらせるからエロく感じるのかもしれませんが。
もちろんワタクシにはそんなデータ一切ないざます!