言いたいことは完結に。

Compactly Completed Comics

少女漫画 感想リスト 著者名順

著者名順

・書名の前に がある漫画は 特にお薦めです。

青木 琴美あおき ことみ
僕は妹に恋をする 基本データwww.wwwbestlilium.com
・僕は妹に恋をする 01巻
・僕は妹に恋をする 02巻
・僕は妹に恋をする 03巻
・僕は妹に恋をする 04巻
・僕は妹に恋をする 05巻
・僕は妹に恋をする 06巻
・僕は妹に恋をする 07巻
・僕は妹に恋をする 08巻
・僕は妹に恋をする 09巻
・僕は妹に恋をする 10巻


アサダ ニッキ
星上くんはどうかしている 基本データwww.wwwbestlilium.com
・星上くんはどうかしている 01巻 
・星上くんはどうかしている 02巻
・星上くんはどうかしている 03巻
・星上くんはどうかしている 04巻
・星上くんはどうかしている 05巻


アルコ・河原 和音かわはら かずね(共著)
俺物語!! 基本データwww.wwwbestlilium.com
・俺物語!! 01巻
・俺物語!! 02巻
・俺物語!! 03巻
・俺物語!! 04巻
・俺物語!! 05巻
・俺物語!! 06巻
・俺物語!! 07巻
・俺物語!! 08巻
・俺物語!! 09巻
・俺物語!! 10巻
・俺物語!! 11巻
・俺物語!! 12巻
・俺物語!! 13巻


いくえみ 綾いくえみ りょう
プリンシパル 基本データ
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・プリンシパル 01巻
・プリンシパル 02巻
・プリンシパル 03巻
・プリンシパル 04巻
・プリンシパル 05巻
・プリンシパル 06巻
・プリンシパル 07巻


大詩 りえおおうた りえ
猫田のことが気になって仕方ない。 基本データ
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・猫田のことが気になって仕方ない。 01巻
・猫田のことが気になって仕方ない。 02巻
・猫田のことが気になって仕方ない。 03巻
・猫田のことが気になって仕方ない。 04巻
・猫田のことが気になって仕方ない。 05巻
・猫田のことが気になって仕方ない。 06巻
・猫田のことが気になって仕方ない。 07巻
・猫田のことが気になって仕方ない。 08巻
・猫田のことが気になって仕方ない。 09巻
・猫田のことが気になって仕方ない。 10巻


北川 夕夏きたがわ ゆか
・影野だって青春したい 基本データwww.wwwbestlilium.com
・影野だって青春したい 01巻
・影野だって青春したい 02巻
・影野だって青春したい 03巻
・影野だって青春したい 04巻
・影野だって青春したい 05巻
・影野だって青春したい 06巻
・影野だって青春したい 07巻
・影野だって青春したい 08巻
・影野だって青春したい 09巻
・影野だって青春したい 10巻
・影野だって青春したい 11巻


呉 由姫 くれ ゆき(原案:ルビー・バーティー
金色のコルダ 基本データ
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・金色のコルダ 01巻
・金色のコルダ 02巻
・金色のコルダ 03巻
・金色のコルダ 04巻
・金色のコルダ 05巻
・金色のコルダ 06巻
・金色のコルダ 07巻
・金色のコルダ 08巻
・金色のコルダ 09巻
・金色のコルダ 10巻
・金色のコルダ 11巻
・金色のコルダ 12巻
・金色のコルダ 13巻
・金色のコルダ 14巻
・金色のコルダ 15巻
・金色のコルダ 16巻
・金色のコルダ 17巻


小玉 ユキこだま ゆき
月影ベイベ 基本データwww.wwwbestlilium.com
・月影ベイベ 1巻
・月影ベイベ 2巻
・月影ベイベ 3巻
・月影ベイベ 4巻
・月影ベイベ 5巻
・月影ベイベ 6巻
・月影ベイベ 7巻
・月影ベイベ 8巻
・月影ベイベ 9巻


小村 あゆみこむら    
ミックスベジタブル 基本データwww.wwwbestlilium.com
・ミックスベジタブル 1巻
・ミックスベジタブル 2巻
・ミックスベジタブル 3巻
・ミックスベジタブル 4巻
・ミックスベジタブル 5巻
・ミックスベジタブル 6巻
・ミックスベジタブル 7巻
・ミックスベジタブル 8巻


咲坂 伊緒さきさか いお
ストロボ・エッジ 基本データwww.wwwbestlilium.com
・ストロボ・エッジ 01巻
・ストロボ・エッジ 02巻
・ストロボ・エッジ 03巻
・ストロボ・エッジ 04巻
・ストロボ・エッジ 05巻
・ストロボ・エッジ 06巻
・ストロボ・エッジ 07巻
・ストロボ・エッジ 08巻
・ストロボ・エッジ 09巻
・ストロボ・エッジ 10巻


椎名 軽穂しいな かるほ
君に届け 基本データ
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・君に届け 01巻
・君に届け 02巻
・君に届け 03巻
・君に届け 04巻
・君に届け 05巻
・君に届け 06巻
・君に届け 07巻
・君に届け 08巻
・君に届け 09巻
・君に届け 10巻
・君に届け 11巻
・君に届け 12巻
・君に届け 13巻
・君に届け 14巻
・君に届け 15巻
・君に届け 16巻
・君に届け 17巻
・君に届け 18巻
・君に届け 19巻
・君に届け 20巻
・君に届け 21巻
・君に届け 22巻
・君に届け 23巻
・君に届け 24巻
・君に届け 25巻
・君に届け 26巻
・君に届け 27巻
・君に届け 28巻
・君に届け 29巻
・君に届け 30巻


高須賀 由枝たかすか ゆえ
グッドモーニング・コール 基本データwww.wwwbestlilium.com
・グッドモーニング・コール 01巻(文庫版)
・グッドモーニング・コール 02巻(文庫版)
・グッドモーニング・コール 03巻(文庫版)
・グッドモーニング・コール 04巻(文庫版)
・グッドモーニング・コール 05巻(文庫版)
・グッドモーニング・コール 06巻(文庫版)


ぢゅん子ぢゅんこ
私がモテてどうすんだ 基本データwww.wwwbestlilium.com
・私がモテてどうすんだ 01巻
・私がモテてどうすんだ 02巻
・私がモテてどうすんだ 03巻
・私がモテてどうすんだ 04巻
・私がモテてどうすんだ 05巻
・私がモテてどうすんだ 06巻
・私がモテてどうすんだ 07巻
・私がモテてどうすんだ 08巻
・私がモテてどうすんだ 09巻
・私がモテてどうすんだ 10巻
・私がモテてどうすんだ 11巻
・私がモテてどうすんだ 12巻
・私がモテてどうすんだ 13巻
・私がモテてどうすんだ 14巻


桃森 ミヨシとうもり みよし
ハツカレ 基本データwww.wwwbestlilium.com
・ハツカレ 01巻
・ハツカレ 02巻
・ハツカレ 03巻
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・ハツカレ 05巻
・ハツカレ 06巻
・ハツカレ 07巻
・ハツカレ 08巻
・ハツカレ 09巻
・ハツカレ 10巻


時計野 はりとけいの はり
・お兄ちゃんと一緒 基本データwww.wwwbestlilium.com
・お兄ちゃんと一緒 01巻
・お兄ちゃんと一緒 02巻
・お兄ちゃんと一緒 03巻
・お兄ちゃんと一緒 04巻
・お兄ちゃんと一緒 05巻
・お兄ちゃんと一緒 06巻
・お兄ちゃんと一緒 07巻
・お兄ちゃんと一緒 08巻
・お兄ちゃんと一緒 09巻
・お兄ちゃんと一緒 10巻
・お兄ちゃんと一緒 11巻


南波 あつこなんば あつこ
スプラウト 基本データwww.wwwbestlilium.com
・スプラウト  01巻
・スプラウト  02巻
・スプラウト  03巻
・スプラウト  04巻
・スプラウト  05巻
・スプラウト  06巻
・スプラウト  07巻


八田 鮎子はった あゆこ
オオカミ少女と黒王子 基本データwww.wwwbestlilium.com
・オオカミ少女と黒王子  01巻
・オオカミ少女と黒王子  02巻
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・オオカミ少女と黒王子  08巻
・オオカミ少女と黒王子  09巻
・オオカミ少女と黒王子  10巻
・オオカミ少女と黒王子  11巻
・オオカミ少女と黒王子  12巻
・オオカミ少女と黒王子  13巻
・オオカミ少女と黒王子  14巻
・オオカミ少女と黒王子  15巻
・オオカミ少女と黒王子  16巻


福山 リョウコふくやま       
悩殺ジャンキー 基本データwww.wwwbestlilium.com
・悩殺ジャンキー 01巻
・悩殺ジャンキー 02巻
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・悩殺ジャンキー 13巻
・悩殺ジャンキー 14巻
・悩殺ジャンキー 15巻
・悩殺ジャンキー 16巻


藤沢 志月ふじさわ しづき
・キミのとなりで青春中。 基本データwww.wwwbestlilium.com
・キミのとなりで青春中。 01巻
・キミのとなりで青春中。 02巻
・キミのとなりで青春中。 03巻
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・キミのとなりで青春中。 05巻
・キミのとなりで青春中。 06巻
・キミのとなりで青春中。 07巻
・キミのとなりで青春中。 08巻


みきもと 凜     りん
近キョリ恋愛 基本データ
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・近キョリ恋愛 01巻
・近キョリ恋愛 02巻
・近キョリ恋愛 03巻
・近キョリ恋愛 04巻
・近キョリ恋愛 05巻
・近キョリ恋愛 06巻
・近キョリ恋愛 07巻
・近キョリ恋愛 08巻
・近キョリ恋愛 09巻
・近キョリ恋愛 10巻


水瀬 藍みなせ あい
・なみだうさぎ 基本データ
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・なみだうさぎ 01巻
・なみだうさぎ 02巻
・なみだうさぎ 03巻
・なみだうさぎ 04巻
・なみだうさぎ 05巻
・なみだうさぎ 06巻
・なみだうさぎ 07巻
・なみだうさぎ 08巻
・なみだうさぎ 09巻
・なみだうさぎ 10巻


水波 風南みなみ かなん
・レンアイ至上主義 基本データ
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・レンアイ至上主義 01巻
・レンアイ至上主義 02巻
・レンアイ至上主義 03巻
・レンアイ至上主義 04巻
・レンアイ至上主義 05巻
・レンアイ至上主義 06巻
・レンアイ至上主義 07巻
・レンアイ至上主義 08巻


南 塔子みなみ とうこ
・360°マテリアル 基本データwww.wwwbestlilium.com
・360°マテリアル 01巻
・360°マテリアル 02巻
・360°マテリアル 03巻
・360°マテリアル 04巻
・360°マテリアル 05巻
・360°マテリアル 06巻
・360°マテリアル 07巻
・360°マテリアル 08巻


森下 suuもりした すう
・日々蝶々 基本データ
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・日々蝶々 01巻
・日々蝶々 02巻
・日々蝶々 03巻
・日々蝶々 04巻
・日々蝶々 05巻
・日々蝶々 06巻
・日々蝶々 07巻
・日々蝶々 08巻
・日々蝶々 09巻
・日々蝶々 10巻
・日々蝶々 11巻
・日々蝶々 12巻(番外編)


吉住 渉よしずみ わたる
ちとせetc. 基本データ
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・ちとせetc. 01巻
・ちとせetc. 02巻
・ちとせetc. 03巻
・ちとせetc. 04巻
・ちとせetc. 05巻
・ちとせetc. 06巻
・ちとせetc. 07巻


ろびこ
となりの怪物くん 基本データ
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・となりの怪物くん 01巻
・となりの怪物くん 02巻
・となりの怪物くん 03巻
・となりの怪物くん 04巻
・となりの怪物くん 05巻
・となりの怪物くん 06巻
・となりの怪物くん 07巻
・となりの怪物くん 08巻
・となりの怪物くん 09巻
・となりの怪物くん 10巻
・となりの怪物くん 11巻
・となりの怪物くん 12巻
・となりの怪物くん 13巻

俺様より先に 好きだなんて 言わせねーよ。言わせないよう 唇ふさぐぞ、コラ。チュッ☆

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福山 リョウコ(ふくやま りょうこ)
悩殺ジャンキー(ノーサツジャンキー)
第07巻評価:★★★☆(7点)
  総合評価:★★★(6点)
 

突然のキスに驚き、更に高熱にうかされながらも、改めてウミに気持ちを伝えたナカ。だがナカが「碧」のイメージモデル候補にあがっていることを知ったウミは、仕事に対するプライドとナカへの想いの板ばさみに悩む…。「boom!」の社長に仕事とナカのどちらが大切かと問われたウミは…!?

簡潔完結感想文

  • 新年の幕開けはキスと共に。自分の決めた段取りでしか動けない柔軟性に欠ける海。
  • ウミ、仕事辞めるってよ、を止めるってよ。海を奮起させるため皆あの手この手。
  • 新キャラ投入。出始めは悪ぶるのが通例です。バレていい人には簡単にバレる秘密。

新年が始まり、信念まで揺らぎ始める 7巻。

作中で新年が明ける回の本誌の掲載は1月号。
完全に狙ったシンクロ感でしょう。
明けましておめでとうございます。


さて、新年は明けた瞬間にナカの口は塞がれる。
なぜなら、海が一番言われたくない言葉をナカが発しようとしたから。
自分から伝えたい、でも今は自分に伝える資格はない(と勝手に思い込んでいる)。
海としては、この俺が先に告白されるなんて格好悪いことになってたまるかよ、ってな感じでしょうか。

そんな海の誓約なんて知らないナカは翻弄されるだけなのが不憫です。
キスの意味も、その後の海の圧力と自身の体調不良で問いただせないまま。
海が俺様なので彼のペースに持ち込めるのは便利なところですね。
多少、不自然な展開でも許されるところがあります。

まぁ海様素敵となるか、海様 末っ子っぽい身勝手さだなぁ、と思うか。
私は後者ですね。
いい場面だとは思いますが、ナカの気持ちに配慮しなさ過ぎて、海に独善性を感じました。
体調不良も、いつもは言えないことや出来ないことが出来る便利な状態。
そして早々に両想いにさせない、というのは作者の意志でもあります。


作者は色々な制約を設けることで、主人公たちに葛藤を生み出すことに成功している。

海がウミであり、ナカにとって戦友でライバルで好きな人。
色々な立場があるからこそ、簡単に進まない公私どちらの出来事がある。

ちゃんとその時点の登場人物の気持ちに立てば、容易に動けないことは分かるのだが、
制約につぐ制約で、この頃は爽快感まで失われているように思う。
余りにもウミナカの内面的な葛藤が多くて物語も遅々として進んでいない気がしてしまう。


そして、海・ナカの立場を変えての反復も功罪が多い。

今回のように高熱を出した相手の寝込みを襲う様子も、以前にもその逆で描かれていた。

海が高熱で倒れれば、ナカが看病する。
今回は、ナカが倒れたから、海が寄り添う。

以前は海が高熱でうなされながら、堤からのキスを消そうとナカにキス未遂した。
そして、その行動を忘れていたことでナカを傷つけていた。

今回、ナカは熱で朦朧としながら告白しようとする。
だが、その直前に海にブランド「碧」の選考にナカが進んでいることが露見して傷つける。
「碧」の仕事こそウミがやりたい仕事で、
この仕事に選ばれたら海はナカに告白しようと思っていたのだ。

高熱時にお互い無意識で傷つけている。
特に海はナカが寝ていないと本音や優しさが出せない仕様の人なので、
ナカが意識をなくすように熱や疲労で倒れてもらわないと、胸キュン場面が創出できない。

告白や両想いまでに多くのハードルを設けているのでしょうが、
ちょっと決め手に欠けるラリーは飽きてきました。


ナカの気持ちを知りながらも無視し続け、それが彼女を傷つけていることを知っている海は、
所属事務所の社長との口論の内、仕事を辞めると言い出す。

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<
同業者の仲間であり、ライバルであり、好きな人。仕事か あの子か、と聞かれたら…。

…んー、どちらも手に入れると言ったり、ナカのためになら仕事を辞められると言ったり…。
好きな人が出来た時の強さと弱さの両面を知った海の気持ちも十分に分かる。
でも信念が揺れるというのは気持ちがいいものではありません。
ってか、その問答も何回目だという感じです。


海が行き詰まった時に助言をするのは決まって堤。
「鬼監督」らしく厳しい言葉は使うものの、
的確に海のやる気を刺激することが出来る堤。
なぜなら海の行く道は堤がもう通った道でもあるから…。


一方、ナカも「碧」のデザイナーで千洋の母の人となりを知って「碧」のモデルになることを強く望む。
色々変化してきた二人の関係ですが、遂に肩を並べるライバルになりました。
モデルとしても、異性としてもお互いを認め始めるというスタートラインの完成。
先はまだまだ長そうですね…。

>
f:id:best_lilium222:20200711180103p:plainf:id:best_lilium222:20200711180100p:plain
<
本気で好きな人と、本気で好きな仕事で、本気の勝負を始めよう。

そして『7巻』から『悩殺・八犬伝』、6人目7人目が登場。
花楓(かえで)と苺(いちご)の双子の兄妹。
初登場時こそ、堤などと同じ高校生組の17歳設定だが、
のちにナカたちと同じ中学3年生であることが判明した2人。
八犬伝』の中では初めての同じ年の仲間になりました。

そして例によって例のごとく、『八犬伝』の人たちは初登場時は印象悪いです(美羽(みはね)以外)。
オーディションも、更には服作りもテキトーだという苺たち。
そんな彼らにナカは怒りをぶつける。
苺たちにも理由があるにしろ、かなり印象の悪い登場シーンです。

ただ、その一悶着の中で2人の人となりを知らせるという効果もありました。

そしてその過程の中で、ウミの秘密もバレます。簡単に。
八犬伝』の仲間たちですからね、秘密は共有しないと。
一度、衝突させてから仲良くなる展開は本当に少年漫画的ですね。
残る同志はあと一人。


一方、高校生組に巻き起こっている三角関係の嵐。
美羽に恋愛感情はないと千洋(ちひろ)に伝える堤。
堤の行動は謎ばかりですね。
ナカ一本に絞るために、退路を断っているのでしょうか。
ナカへの気持ちが本気とは思えない私には、どうにも遠回りしているだけの気がします。

そして美羽がずっと好きな千洋に明るい未来が待っている、とは思えず、
堤は無駄に罪を重ねていっているだけのように思う。
中途半端に優しい堤の言動で千洋の傷が深くなるだけだ。

鬼監督に しごかれた成果が出て 下剋上寸前。この俺様が追い詰められてる だとッ⁉

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福山 リョウコ(ふくやま りょうこ)
悩殺ジャンキー(ノーサツジャンキー)
第06巻評価:★★★(6点)
  総合評価:★★★(6点)
 

空港のホテルで一緒の部屋に泊まることになったナカとウミ。でも、お互いに聞きたい事が聞けないまま、ドキドキの一夜を過ごした二人は…!? 一方、改めて実羽に別れを告げた堤だったが、千洋が実羽を好きだと知って心が揺らぎ…!?

簡潔完結感想文

  • ほぼ1か月ぶりの再会の夜はホテルの一室で2人っきり…。「海」としては成長せず?
  • ナカが世間に認められそうな気配。それを感じたウミの中に思わぬ反応があって…。
  • 前へ進むために断ち切ったはずの堤の美羽への想い。だが千洋が行動に出ると知り…。

一気に人気モデルになったウミに初めての下剋上の危機、の6巻。

『5巻』でもそうだったが、この『6巻』でも一番気になるところで、ページが尽きる。
単行本化を想定した連載。いよいよ人気作品だなぁと思う仕掛けです。

『5巻』のラストは1か月ぶりに再開した2人がホテルの一室に泊まるという展開。
今巻は年が明けるまでの1週間余りの出来事です。

にしても海(うみ)は直情的に行動する人ですよね。

再会の喜びに頭に血が上って、ナカに「オレも泊めろ 朝まで一緒にいる」と命令して、
ホテルの一室に入るまでは実質的なライバルの堤(つつみ)余裕の顔まで見せている。
(堤がナカを本当に好きだったとすると彼の衝撃やいかに)
そして、ベッドに倒れるように座ったナカの姿を見て、やっと血の気が引いて冷静になるという、
まぁ、いつものパターンと申しますか、俺様ヘタレという新ジャンルと言いますか…。

それが海の可愛い一面であり、
作者としては胸キュン場面を作りやすい性格で重宝したいだろう。
常識的に考えたら出来ないことを乗り越えてくれる便利な俺様な性格です。


というように、一番余裕がない生き急いだ生き方をする海に、息苦しさを生む新たな事態が起こる。

それが、ナカの躍進。

好きな人の活躍は本来ならば嬉しいこと。

しかし「ウミ」としての目標は過去に降ろされたブランド「碧(へき)」のモデルにもう一度選ばれること。
そして、その達成後には「海」としてナカに告白することを心の中で決めていた。

だが、予想以上に早くナカは急成長し、業界内でも評判になる。

ナカと堤の1か月に及ぶ沖縄での撮影は、そんな描写はなかったけれど、
実は密着取材されており、その模様がテレビ放送されるらしい。

撮影の集大成である写真集は事前評判がよく、
ウミの耳にもナカの将来性を楽しみにする声が届いてくる。

ナカに可能性が生まれるたび、ウミの心は揺らぐ。

それは同業者としての嫉妬。
いつまでも男として彼女に好きと言えないかもしれないという焦燥。
2つの顔の2倍の感情に翻弄される海。

下っ端だと思っていた人からの下克上。
ウミとして、俺様としてのプライドが今、試練の時を迎えます。

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海としてもウミとしても ナカの隣にいることを望む 欲張り・頑張り屋さん。
もちろん努力もしたのだろうが、ひょんなことからモデルとして活動し始めて以降、
右肩上がりに仕事を増やしていった 海=ウミ。

初めて自分の立場に危機感を覚える存在が、まさかナカになろうとは海も思わなかっただろう。

離れていた1か月の間、ウミも成長できるように奮闘してきた。
しかしナカのポテンシャルが堤によって引き出され、自分よりも早く成長していたとしたら⁉
ウミの焦りは相当なものに違いない。

そしてウミとしては成長したいけれど、
海として肉体が成長することは望まない複雑な心境もある。

以前も書きましたが、海の心身への負担はいつか心身を蝕みそうだ。

「お前の場所はオレの隣だけだ。」

ナカの隣にいられる自分であること、
海とウミ、願いは一つだが、そのハードルは高くなっていくばかりだ…。

今回の、海がナカに感じる嫉妬や焦りは、
かつてカメラマンの堤が、モデルで恋人の美羽(みはね)の活躍で感じた焦燥感に似ているかもしれない。

そしてもしかしたら、これまでの堤の海を叱咤する言葉は、
やがてウミがナカに追いつかれることを見越してだったのかもしれません。
堤 鬼監督説を採ると、挑発するような言葉も彼らの成長の種になるよう仕込んだ言葉という可能性もある。
(まるで見当はずれの推論かもしれないが)


さて、作中で刻まれるカウントダウンによって躍動感を生んでいる本書ですが、
帰京までのカウントダウンが終わったと思ったら、
本当に、またカウントダウンが始まった。
ワンパターンも極まったなと唖然としてしまいました。

今回は年明けとイベントが怒るまでのカウントダウンと二つの意味がありますが。
さすがに、もうちょっと違うお話の作り方は出来ないものかと辟易する。


そして1巻につき1回は誰かが体調不良になっている気がする。
スケジュールが忙しかったり、プライベートな悩みなどで心身を消耗してるんだろうけど、
弱らせて本音を語らせるパターン、熱で予想外の行動をするパターンも飽きてきたところ。

今回もラスト付近で高熱で弱っているナカ代わりに開けたカバンの中に、
なぜか持ち歩いている(不自然)「碧」の封筒を海が発見して、海が動揺するという場面がある。
なんだかとっても作為を感じます。

そしてモデルという職業を扱いながら、スタイルの維持とか食事の管理、
体調の管理といった描写は一切ないんですよね。
ただ食事の管理などは読者に悪い影響を与えることもあるので、省略してるのかもしれません。


今巻から、もう一つの恋愛問題も本格始動。
前へ進むために、忘れるために、元恋人・美羽と距離を置いた堤。
だが、そのことで長年 美羽に密かな想いを寄せていた千洋(ちひろ)が自制を解く。
自分から手放したはずが、誰かに奪われると思うと心が揺れ始める堤。

こういう展開になると堤のナカへの想いは結局、
その向こうに、かつての美羽を見つけたからでしょうか。

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堤の好みのタイプ。モデル体型で天然、どんな時も食らいついてくる人。
マイペースな自分を優しく包み込むような人が好きそうですよね、堤は。
ナカと美羽が天然タイプでどこか似ている偶然ではないようです。


「のぞいてみたくて しかたない」…
中学生の凪(なぎ)は穴のあいた傘からアパートの上の階に引っ越してきたトヨタの部屋を覗くのが趣味で…。

覗きから始まって、ほのかな恋心、もしかしたら恋人がいるかもしれない、
盗難事件に逃避行、など色々と詰め込んである作品。
それら複数の要素をまとめる力は初期の頃から備わっていたようですね。
そして作者の絵の上達具合が如実に分かる作品でもあります。

このお話は7月1日(月)から始まり10日後の7月11日(木)で幕を閉じる。
今日は2020年7月10日。惜しくも1日ずれている。

堤監督っ! 監督の鬼の千本フォトもパワハラもセクハラも全部私たちのためだったんですねッ!!

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福山 リョウコ(ふくやま りょうこ)
悩殺ジャンキー(ノーサツジャンキー)
第05巻評価:★★★☆(7点)
  総合評価:★★★(6点)
 

堤がナカに告白した! それを知ったウミは、遠く離れた東京で落ち着かず、千洋に弱音を吐いてしまう。一方、ナカは沖縄の撮影で、空回りしつつも何とかウミに追いつこうとしていた。しかしTVの「ジャンク」特集で、新しいモデル・実羽が笑顔でウミと並んでいるのを観て…!?

簡潔完結感想文

  • ナカには告白、海には宣戦布告、鬼監督・堤の沖縄長期束縛はまだまだ続く。
  • 偶然 沖縄の仕事が入り、同じ空気を吸うウミとナカ。だが声は掛けずに立ち去る。
  • 1か月終了。空港での再会の場面はトレンディドラマのような仕立てだなぁ。

出発前から一悶着あった沖縄1ヵ月の長期カウントダウンがゼロになる 5巻。

相手のことを好きだと自覚し、1秒だって長く相手の隣にいたい時期に、
1か月の遠距離片想いを経験するウミとナカの中盤 ~ 後半戦を描いた巻です。


開幕は『4巻』のラストから続く、ホテルの一室での堤(つつみ)とナカの会話から。
海に関する噂を封じるためにナカにした唐突なキスも「好きだから したんだ」という堤。

初読時は、ウミのライバル役として素直に受け取った言葉ですが、
再読時にはどう読めばいいのか分からなくなりました。

堤は本当にナカを好きなのか、
それともナカの頭から海を排除するためにインパクトのある言葉を投げかけたのか。
堤は美羽(みはね)のことを忘れたことがないと思っていたので、
混乱するナカ同様、堤の心情がトレースできなくて困っています。


これはどういうことなんでしょう。
考えられるのは2つ。

1つは作者側の路線変更。
最初は堤は言葉の通り当て馬で、海の中の男を呼び覚ます役割だった。
堤のナカへの好意も本物で、今回の写真集をはじめとした一連の行動もナカのことを想ってのもの。

ただ途中で作者の中で千洋(ちひろ)という高校生トリオの1人の存在が大きくなり、
千洋の不憫さを倍増させるために堤を美羽のもとに戻らせた。
沖縄では堤もフリーの時期だったので、ナカへの気持ちも嘘ではない。


そしてもう1つの可能性は堤の鬼監督路線。
初登場から堤はわざとヒールに徹してるのではないかという疑惑です。

厳しい言動をとることで、2人の意識を高め、
個々に修行に耐えることでお互いレベルアップする。
そんな遠大な計画が堤にはあった。
そのための自身の演技であり役作り。

全てはモデル界の質向上のため、一段高い視点での行動だったのだ。
その為ならば自分はどれだけ人に嫌われてもかまわないという覚悟は堤にはある。

…って、心を鬼にして後進に厳しく当たるなんて本当に少年漫画みたいですね。
私のイメージとしてはあだち充さん『タッチ』で中盤から出てきた新監督です(分かる人に伝われば…)。

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堤との対決姿勢を鮮明にする海。自分から欲するものがある時は きっと無敵だ。
気になるのはナカが体調管理できていない、メンタルの弱さからの失敗が続くという嫌な展開。
上手に笑えないという設定はいいが、眠ってないとか体調不良の場面が多いのはプロとしてどうかと思う。
オーディションには連戦連敗だが心身ともにタフ、どこでも眠れる大器という感じの方が良かったなぁ。

というか、全体的にどちらかが熱を出したり体調不良だったりということが多すぎるように思う。


一方で一見、平常心を保っている堤も闘っていたのだろう。
これは巻末に収録されている堤が中学生当時の短編を読むと彼なりの葛藤が垣間見られる。
自分の失敗があるからこそ、ウミナカに厳しいながらも助言が出来るのだ。

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堤の言葉は巻末の自分の過去の短編と呼応する。そして この時の空はきっと赤い。
沖縄1か月滞在の中盤で少々強引な流れで、ナカと海は再会する。

まぁ海の精神的にも、読者の興味的にも、
ここら辺で一度会っとかないと、落ち着かないのも確かです。

そして体面はしたものの、ナカが体調不良で眠り姫になっており、直接の会話はしていない。
ここは好きな場面です。エネルギーだけチャージするって感じで。
お互い相手の存在だけ感じて奮起する姿がたくましく、微笑ましい。


が、そこでバレてしまうウミの秘密。
もう秘密が秘密じゃなくなり始めていますね。
今度、バレたのは美羽。
『悩殺・八犬伝』5人目の秘密保持者です。

同性のモデル仲間(つまり海の異性)にバレるのはリスクが高いですよね。
触れ合ったり、抱き合ったり、スキンシップが多くて、拒絶反応が出かねない。
まぁ、そんな心配がないような美羽の天然な性格なんだろうけど。


そして千洋(ちひろ)の映像を見て、朦朧とした自分の無責任な行動とナカの言動の意味を知った海。
そんな過ちを徹底的に非難する自分と、ナカの心に自分がいるかもしれない嬉しさを押し殺せない海。

ここは千洋の隠し撮りのような映像が、海に客観的な視点をもたらすというのが面白いですね。
写真家ではなく映像作家志望が一人いる意味が出たように思います。

そして千洋の家で海が気づいたもう一つのこと。
それは千洋の美羽への想い。

割とすぐに堤の(もしくは作者の)路線変更によって、
千洋は良きコンサルタント役、恋愛片想い担当になってしまうが…。


海とナカの再会シーンも印象的だ。
1か月前にそれぞれの決意と共にエレベーターを出て別々に歩き出した2人が、 
エレベーターの中で再会する場面の創作はベタだけど上手い。

あの日以来、見つめ合って抱き合う二人。
そこには成長した二人の姿が、募ってきた想いがある。


しかし既にここまでで最終回を迎えてもいいと思うポイントがあるのも事実。
どうせすぐに別のカウントダウンが始まるんでしょ、と冷ややかに思う自分がいる。
作者は読者の気持ちを駆り立てるのがとても上手いが、
短い期限を設けた展開の繰り返しは、もう飽きました。

そして作者が気に入ってるという生徒会のシーンとか、海の兄弟たちとの梶原家のシーンとか、
テンション高めにボケとツッコミが飛び交う様子が「ザ・白泉社漫画」って感じがして苦手です。
脇役まで愛する懐の深さは私にはありません…。


悩殺ジャンキー 番外編ー赤の春ー」…
中学生の堤が出会った駆け出しのモデル美羽との出会い…。

堤がトラウマを克服するまでを描いた短編。
自分の中の弱さを見つめて、本当の心と向き合って、成長する。
それが中学生の特権なのかもしれません。
堤はもちろん、ナカたちにも呼応する作品。

今後、ここからの堤のサクセスストーリと、
美羽との別れの場面が出てきたりするのでしょうか。
天才カメラマンになるまでが異様に短いよね。

幼なじみ設定の板倉くんが再度 登場。
これが本当の最後の出番でしょうか。